実家にて。日本国憲法の試験勉強をする。卒業要件には含まれないが落とすとGPAが下がってしまう科目に過ぎないからなあと億劫がっていたが、要件に含まれることに気づいて話が変わった。ぶっ通しで試験のための作業をし続ける。
思えば2023年度の後期は休学していたので、試験勉強なるもの自体が一年ぶりだ。試験開始のリミットが24時間を切っている中で、脳みそを回して詰め込んでいる作業の楽しさに、脳汁がドバドバ出るのを感じる。
法学っていい学問だな、と浅はかながら思う。道徳的なもの、倫理的なもの、生真面目に語れば「それってあなたの感想ですよね」と足を掬われてしまいそうな問題を、可能な限り客観性を持って、広く人々に受け入れられるような着地点へと運ぶ。これまでに積み重ねられてきた夥しい経験の蓄積と、その解釈から導かれる理論をもとにして日々実践がなされ、それを踏まえて学問としても更新されていく。なんと凄みのある営為だろうか。
そんなことを思いながら、夜を溶かして作業を続ける。日付は回って朝の4時。さすがに寝ないともたないから横にはなるものの、興奮して眠りにつくことができない。5時過ぎに眠る。7時に起きる。寝てないことなんてなんの自慢にもならない。少しふらつきながら、電車に乗って寮に向かう。自転車に乗ると危ないので、徒歩で大学へと向かう。
試験が始まる。決められた制限時間の中で、できる限り必要な要素を並べる。興奮する。この時間のためにあの準備があったのだと。試験はあっけなく終わる。楽しかった。寮に帰って食べた寮食は美味しかった。