250514:複数の公園

日記

 高架線路の下には無人の公園があった。地面に残る雨の跡は線路の中心を丁寧になぞっている。公園といえば土か芝生だと思っていた私にとって、灰色のコンクリートにカラフルな遊具は不調和だった。写真を撮る。

 観光地的な中華街と民家との境目には公園があった。しっとりとした灰色の砂が広がっているが、その色は公園の地面として馴染みのない色で、その空間にはやはり馴染みのない異国の言葉があった。遊具の色は赤茶や黄土色で、銀の手すりと灰の地面に合っていた。写真を撮る。

 喫茶店で、公園が好きかと問われた。私は曖昧に、しかし好きだと答えた。

 ショッピングモールから寮への帰路には公園があった。変声期を迎える前の五人の少年が賑やかに遊んでいる。一人の少年はブランコを漕ぐ弾みで、あまりに元気に靴を脱ぎ捨ててしまった。フェンスによじ登らなければならない彼にはカメラを向けられない。