夏休みが終わる。ふわりふわりとしている。
友人と寮近くのカフェに出かけ、各々作業を進める。私は生活史の文字起こし、友人は就活の課題。しんどいねなんて泣き言をことぼしながら、うめきながら、二人とも頑張った。
2年間、同じ寮で生活してきた同期が留学へ行くということで見送りをした。多分なんだかんだ楽しくやるんだろうなと思っているのだけれど、私はその子の深いところまでは知らないから、どうなんだろうな。元気でいてほしいな。
夜は夏休みお疲れ、後期頑張ろう飲みとして、近所の韓国焼肉料理屋に出かけた。料理はもちろんだけど、マッコリが美味しかった。今日は恋バナを盛り上げてくれる人が一人いたので、私はニヤニヤしているだけで良かった。下世話な話は酒の肴になるのだ。
なんだか終わるのが勿体無くて、このまま帰るのはやだなあと思っていたら、酒屋でリキュールを買う流れになった。ジャスミン系のうまい酒。談話室で引き続きだらりと飲んだ。
みんないるのに、わいわいとした空間にいることがなんだか寂しくなってしまって、そっと談話室を抜けた。後期が始まることなのか、私が何もなしていないことについてなのか、バイト先や研究室の先生からご返信をいただいていないことなのか、恋人が遠いことなのか、なんなのかわからないけれど、ふわりふわりと、そわそわとしている。
炊事場に行くと、同期が静かにラーメンを茹でている。気心知れた年寄りで飲みに行きたいねと話した。私は脈絡のない話を5つほど並べた。
2度ほど話したことのある寮生から木管五重奏のお誘いをいただいた。楽しそうだから二つ返事でやりたいと答えた。Youtubeでぼんやりと曲を探していると、イベールの『3つの小品』が目に留まった。聴いてみる。いい曲。提案した。他者と音楽をできるかもしれないということが、ほのかに楽しみである。
藤井風の曲を聴く。いい曲で、苦しくなる。どうしたって、複雑な感情にはなる。私にとっての音楽はそんな感じだ。