以前、親しい先輩が病んでるときにしか本なんて読まんよ、といった旨のことを言っていた—どの程度真意だったかは分からないけれど—。
今日の午前中は最悪で、ひどく鬱屈としていた。結局助けてくれたのは先週指導教官—学部生ごときが使っていい表現ではないかもしれないけれど—に薦めていただいた内田義彦の『読書と社会科学』という本だった。じんわりとしみてくるのを感じながら、この本をあの人に買ってあげたいと思いながら、少しずつ回復してきた。
先日、同じようなことが原因で鬱屈としていたときには敬愛する先輩が人からもらって喜んでいた—ということをネトストして知った—小此木圭吾の『自己愛人間』に助けられた。
窮地から私を連れ出してくれるほどではないかもしれないけれど、それでも病んでる私を生き長らえさせてくれるきっかけはやはり本である気がする。読む元気もないくらいにくたびれている時ほど、ぴたっとはまる一冊に救われる。今日もそんな日だった。