241209 : 冬の朝、鴨川

日記

バイトでミスをした。上司には合格点の対応だよとは言われたものの、後味の悪さは拭えないままにぐんにゃりしながら鴨川沿いを自転車で上った。

スマホを忘れたかもしれない、そう思って自転車を止め、鞄の中身を確認した。定位置にスマホはいてくれた。ほっとして目を上げると、数羽の鴨が川を悠々と泳いでいた。視線を正面の道に向けるとそこには鳩がいたし、少し先の水辺には名前のわからない白い鳥がいた。漕ぎ進めてていると頭上をカラスが飛んでいったし、対岸を2, 30羽の鳥の群れが泳いでいた。

こんなに鳥のいる鴨川を見たことはあっただろうか。

たまたま沢山観測されるシーズンだったのかもしれないけれど、私がこれまで見ていなかった線も全く否定できない。そのくらいに私は気を抜くと頭の中にこもってしまう。

私は社会科学だなんだと言っているが、目の前の鳥の名前も知らない。それを少し恥じたけれど、恥じたこと自体が嘘くさくてやめた。

以前、京都を離れたある先輩と電話をした。先輩は季節や天気に気を払うことができる人だけれど私はそうではなくて、例年より京都が寒いかどうかを聞かれたけれど、私は無頓着すぎて何を返すこともできなかった。恥ずかしい話ですねと私がいうと、恥ずかしい話だよと笑い混じりに言われた。

私は恥ずかしいと言ったけれど、私はいまだに気候に無頓着なままだ。それと同じで半年後も鳥の名前を知らないままなのだと思う。

知りたいと思ったら、必要に駆られれば、その問題が私にとって重要なものになったならば勝手に取り組むだろう。だから、恥じていると感じたこと自体にどこか嘘くささを感じた。でも恥じらうことがないのもそれはそれで違う気がする。ややこしい。

そんなことを思いながら自転車を漕いだ。結局また頭の中に引きこもってしまったけれど、いずれにしても賑やかな朝の鴨川は楽しかった。


少し喉が痛くて早めに眠った。出るべき会議もあったけれど無理をしないことにした。私は弱い。

バイトをクビになる夢を見た。ひどい夢だ。私は上司から度重なる遅刻を指摘され、言い逃れもできないと認めて職を辞した。目が覚めてからも夢だったか現実だったかどうかあやふやで気分が悪かった。

喉はまだ痛い。