250201

日記

渡る道路 粘る車のアクセルが少し怖くて、早くあるいた。

シャンプーの香りが本を伏せさせた。栞は親指、目は窓の外。


電車を降りてホームの階段を下っていこうとする5, 6人くらいの男子高校生たちが、「ほんまにやばい」と言い合っていた。成員それぞれの発言に必ずと言っていいくらいに「やばい」が含まれていたから、よっぽどやばかったんだろうな、と思う。

駅の改札を出ると、子どもと手を繋いで歩いている、短くて白い髪をした親御さんが、「まじめにやーりーなーさーい」と少し強めに言っていた。その子はめちゃくちゃはしゃいでスキップでもしてたのか、くだらないことでも言っていたのか。


今日の人たち

「赤のコートと柔らかな笑み」、「差し出された手のひらとじっとみる目」、「豪華な爪先とコントローラー型の鞄」


寮に戻ると22時を過ぎていて、シャワー室が混み合う時間帯だろうかと思いながらドアを開けたら、シャワーの台数よりも靴の数の方が少なかったから喜んだ。その靴の中には、私と同じ青のクロックス——私のものよりも数段ドロドロになった、年季を感じさせる青のクロックス——があって、私のものと間違えて履かれたらかなわないなと、少し距離をとって壁際に脱ぐことにした。

シャワーを終えて体を拭き、髪を乾かしたので部屋に帰ろうと目をやると、私のスリッパは確かにそこにあったから、それを見てようやく私はドロドロのクロックスがあったことを思い出した。それまで忘れていた。私の頭の中は、これから始められそうな楽しい考え事でいっぱいだったから。


今日も聴いた曲


今日読んでいた本

戸谷洋志 (2025), 『責任と物語』, 春秋社https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393334102.html