ピンク色のリボンとポニーテール。重みの感じられるリュックサックに加えて、左手にも重そうな水色のトートバッグを持っているから見ているだけで疲れてくる。アウターは白っぽいベージュのカジュアルなジャケット。少し俯いてスマホを眺め、2, 3分ほどその場にとどまっていた。
少し長めのセンターパートに黒縁の厚い眼鏡をかけている。紫の薄手のコートを羽織って前のめりに歩いていた。
猫背で顎を突き出しながら気だるそうに歩いている。服の白さが焼けた肌と対照的で、風に揺れる半袖のシャツはすっかり暖かくなった季節にぴったりだった。
ざっくりと畳まれたブルーシートが足元から1mほど先に横たわっている。近くにはかける対象が存在していないから、なぜここにあるのかよくわからない。青々とした色は、周囲をの落ち着いた赤色のレンガや、自分が今腰掛けている灰色の腰掛けからはあまりにも浮いている。
曇天。白く濁った空は私の体調と同じですっきりせずにぼんやりしたままでいる。それでも手前の雲がゆっくりと風に流されている様子はよくわかる。
明るい赤ピンクの髪を短めにまとめている。グレーのジャケットに薄ピンクのスカート。肩からは大きめの黒いトートバックをかけていて、前後に激しく腕を振りながら早歩きをしていた。
涼しい風がゆったりと吹き続けていて心地がいい。風が波打つように吹く強さを変えていることは木の揺らぐ音からわかるけれど、それに意識を向けるためにはバラバラと落ちる葉っぱに目を取られる必要があった。
ぼんやりとしたどうしようもない眠気をなんとかしたかったから、図書館前の自動販売機で冷たい炭酸飲料を買うことにした。オロナミンCにしようかと思ったけれど、半端に健康志向の人間のようで気恥ずかしく、誰が見るでもないけれど薬にはならないようなレモンスカッシュを選んだ。転がり落ちてきたそれは思っていたより大きくて、飲み切るにはそれなりの時間がかかりそうで後悔した。
私の隣には母娘が座っている。何語かはわからないが、楽しそうにコミュニケーションをとっている。
口の中に甘みが残っている。数分間放置したら不快な酸に変わっていってしまうだろうから、手近な水で洗い流すことにした。