日記 241208 : 惹かれる ここ最近ご無沙汰しているけれど、縁あって知り合った、社会思想史学がご専門の素敵な博士課程の先輩がいる。私も — 今は生活史だなんだと言ってふにゃふにゃとしているが — 社会思想史学の研究室に所属しているので、どんなふうに研究ってするもんなの... 日記
日記 241207 : ここ数日のこと 何月のことか忘れたが、新紙幣を最初に手にしたのは美容院で支払いをしたときのことだった。私があまりにも物珍しそうに眺めてしまっていたのだろう、店員さんに新しいですよねと笑いかけられてしまった。鮮やかな色、初めて見る顔、ピンと張った紙質。そんな... 日記
日記 241201 : 本を読む効用 以前、親しい先輩が病んでるときにしか本なんて読まんよ、といった旨のことを言っていた—どの程度真意だったかは分からないけれど—。今日の午前中は最悪で、ひどく鬱屈としていた。結局助けてくれたのは先週指導教官—学部生ごときが使っていい表現ではない... 日記
日記 241127 : よく物を無くしてしまう 今日は無くしたものを拾ったと思ったら別の無くしたものに気がつく、そんな一日だった。先日、過去に作成した楽曲のプロジェクトファイルや音源がどかっと詰まった2TBのSSDを無くした。慌てふためくも用事のために泣く泣く電車に乗って数日間寮を空けて... 日記
日記 241119 : 「私って、浪漫主義者なんだ」 月に一度、人文研の教授による講読会に参加している。扱っているのはエルンスト・クルトという音楽学者の『ワーグナーの《トリスタン》におけるロマン派の和声法とその危機』というドイツ語文献である。今回もいつもの如くドイツ語が読めないながらに皆さんの... 日記
日記 241103 : 濡れた袖 日当直のバイトをしている日のこと。かかってきた電話を取ろうと受話器に手を伸ばした時、卓上に置かれていた回転式のゴム印に右の袖が触れてしまった。あいにく今日着ている服は白のロンティーだ。嫌な予感がする。すぐに袖を確認したい気持ちに駆られるが、... 日記
日記 241030 : 酩酊 別に追いビールなんていらなかったのに、あたしはシラフでいたくなかった。車でどこかに行きたいって言った友人の車に乗せてもらった。べつに理由なんてなかった。あたしは今、酔いながら文章を書いてる。後部座席で友人の運転に身を任せて文章を書いてる。前... 日記
日記 241027 : 想像、他 昨日の話である。牛丼屋に入った。16:00くらいなのにやたらとカウンターがいっぱいでびっくりした。こんなにも同じ穴の狢は沢山いるのね、と、席に腰かけて注文を待っているとき、隣の客のスマホの画面がふと目に入る。旧Twitterのアプリ画面らし... 日記
日記 241025 – 241026 : 断片的な 電車に乗り込むなり鞄を誰もいない座席へと放り投げ、スキップをしながらその後を追う青年がいた。収まりの悪い鞄が地面へと落下しそうになる。それに構わずにはいられなかった。私は冷めていたのだろうか。電車の音が私の声をかき消す。相手のうなずきを見て... 日記
日記 241022 : 煙草 昨日今日と多少ましになっているものの、最近心が弱っている。三日前の土曜は救いようがないほどひどく、真昼間から部屋で鬼殺しをちゅうちゅうと吸い、気がついたらソファで泥のように眠っていた。目を覚ますと17時を少し過ぎている。無性に叫びたかったの... 日記